2005-32005-3-11熱烈なアプローチを受けた男がいた。彼の名前は鏡恭一。22歳の大学生でルックスは童顔で性格は断ることがなかなかできない、 優柔不断なところがあった。 しかし今回アプローチは、いくら断ることがなかなかできない彼でも自分が自分であるために絶対に断らないといけない相手であった。 彼がその相手から告白を受けたのは二人でカラオケボックスに行った時だった。「恭一、実は今日は大切な話があるんだよ」 「え、それって僕にしか言えない大切なことなの」 「そうなんだ。えと、この歌にその言えないことを代弁しているので聞いてね」 そしてその相手はバンプオブチキンの「K」という曲を選曲した。 「あ、僕この歌好きだよ。黒猫のホーリーナイトの歌だよね」 「そう、でも今日は替え歌だから・・・、じゃあ聞いてください、響充が歌います『ゲイ』」 「え・・・・」 「週末の大通りを充が歩く 御自慢の肉体美を見せつけ威風堂々と その姿から充は皆から嫌われた 影に隠れて存在に目掛けてを文句投げられた 孤独には慣れていた寧ろ望んでいた 誰かを好きになる事なんて煩わしくて そんな心を抱き上げる鏡恭一 『始めまして体が筋肉質で僕と全然違うね』 心の中ときめいて必死に考えて孤独だったゲイの道を 走った走った生まれて初めての トキメキがオトコノコがまだ信じられなくて どれだけ忘れようとしても恋はついて来た おぉぉぉぉいえぇぇぇぇー それから充は恭一と4年目の今日を迎える 私は恭一に告白をした『同性愛者』リーアルゲイ 心のスケッチブックはほとんど鏡恭一 充は初めて好きな人にくっついて甘えたいマジで これからの生活はほんとうにどおしおーや最後とかと充は言わーれたら 『マジでマジでこいつを挿してやる 想像などで僕の精子が飛び出すこのマラーで』 不吉な未来ことなど見ていないしそしてアンタは私だけの物 それ故アンタが冷たくなっても私が確かに受けとるからぁぁぁぁぁ」 恭一は最後まで聞かずにカラオケボックスから走って逃げ出した。 次の日から彼は熱烈なアプローチを受け続けることになった。彼は必死に逃げた、これならまだ孤独に逃げこんだほうがマシだ。 しかし彼は性格上とうとう逃げ切れなくなり、そしてアナルを充に捧げ、精神的に病んで入院した。 2005-3-14いつも家族サービスを仕事が忙しくてまったくできない父親が、珍しく日曜日に休みを取れたので、家族でテーマパークに行くことに なった。家族の中ではディズニーランドに行きたいという意見が圧倒的であったが、父親が新しくできたテーマパークの無料チケット をもらってきたらしいのでそのテーマパークに行くことになった。「今日行くところはかなり面白いものが見れるらしいぞ」 父親は自信満々に言う。普段父親と話す機会もない僕は、父親のその言葉に胸躍らせた。そしてテーマパークに着いたとき、僕は 父親の言葉に間違いはないと思った。 ズラシックパーク 入り口には故人でありズラ界の偉人であった、 パンチョ伊藤の巨大レプリカが、左右に動き大リーグについて語っている。当然頭髪は浮き気味である。 「やっぱあれやな、入り口には完全にバレバレな人を置くんやなぁ」 父親と母親は声を揃えて関心して言った。僕は大リーグについて熱く語るパンチョ伊藤を見て胸が熱くなった。 入ってみるといろいろなアトラクションがあった。僕達は最初に浪速のモーツアルトというアトラクションに行った。 「ピンとはさみをうちふりぃあげてぇ〜とれとれピチピチかに料理ぃぃぃ」 こ、これは、キダ・タローが指揮者で演奏している。勿論頭髪は不自然である。頭を触わることはできない位置にレプリカが 置いてあるのが非常に心憎い。頭から離れないテーマソングを聴けたところで、僕達は昼飯を食べることにした。 レストランに行ってみると、神田川敏郎に非常によく似た人が、あれ、もしかして神田川かなと 思うような人が料理長だった。ズラシックパークはどうも疑惑のある人 も出演しているという稀に見る熱い演出であるみたいである。料理もそこそこに僕達は次のアトラクションに向かった。 次はワイドショー『とくダネ!』というアトラクションに行った。小倉智昭のレプリカが非常に早口で僕達を出迎えた。 これはどうも周りの人も触れてはいきないという微妙な雰囲気を味わうところなんだろうと解釈した。僕がもし 一緒に出演したら、暑い日には「今日も蒸れますね、小倉さん」と一言気の利いた台詞でも言うのにな。 「よくできてるなぁ」 相変わらず父親は関心していた。僕は素直な父親が大好きだ。 晩御飯の時間に迫ってきていたので、僕達は最後のアトラクションに行くことにした。その名も「カミングアウト」。 そこには関西テレビの山本浩之アナウンサーの深夜放送での伝説のズラカミングアウト放送の再現アトラクションがあった。 僕達はその再現シーンを見た瞬間に感動して涙が出た。 「おい、これをよく見とけ。お前もこの人みたいな勇気を持った男になるんだぞ」 父親は声を震わせて言った。 「わかったよ、僕もこの人みたいな勇気を持った男になるよ」 僕達は存分に『ズラシックパーク』を堪能し家路についた。 |